Slackbotとは?Slack-ImgProxyのアクセスログが急増した理由を調べてみた
WordPressのサーバーログに見慣れないUser-Agentが並んでいた。Slack-ImgProxyという名前で、同じ画像URLに複数のIPアドレスから短時間でアクセスしてました。
クライアントサイトのログにも同様の動きが・・スパムかと思って調べたら、Slackのリンクプレビュー機能そのものだった。
この記事では、Slackbotとは何か・なぜサイトに来るのか・実際にどんな動きをしていたかを、AI観測ラボの実測ログをもとに解説します。
この記事でわかること|📖:約4分
- Slackbotには複数の種類があり、それぞれ役割が違う
- Slack-ImgProxyが同じ画像URLに複数IPから来る理由
- AI観測ラボで5/7〜6/9に204件確認されたSlack系ログの実態
- Slackbotをブロックすべきかどうかの判断基準
アクセスログにSlackbotが出てきた
サーバーログをgrepすると、Slack系のUser-Agentが3種類出てきました。
Slack-ImgProxy (+https://api.slack.com/robots)
Slackbot 1.0 (+https://api.slack.com/robots)
Slackbot-LinkExpanding 1.0 (+https://api.slack.com/robots)
どれも末尾に https://api.slack.com/robots が入っていて、Slack公式が案内しているBot情報と一致します。
3種類が混在しているので、最初は別々のサービスかと思いました。実際には、同じSlackの仕組みの中で役割が分かれています。
アクセス先を見ると、特定の画像ファイルに集中していました。
bytespider-crawler-guide-thumbnail.webp → 複数IPから40件超
meta-externalagent-crawler.webp → 複数IPから数件
google-preferred-sources-ai-search.webp → 数件
今回のログでは、記事本文よりも画像ファイルへのアクセスが目立ちました。
上記の動きはGPTBotやClaudeBotのようなAIクローラーとは動きが違うところです。Slackbotはページを学習するためではなく、Slack上でリンクや画像のプレビューを表示するためにアクセスしていると考えられます。
Slackbot・Slack-ImgProxy・Slackbot-LinkExpandingの違い
今回のログでは、Slack系のUser-Agentが3種類確認できました。名前は違いますが、いずれもSlackのリンクプレビューや画像表示に関係するアクセスです。

3種類の役割をまとめると、下の表のようになります。ログでの出現頻度はSlack-ImgProxyが圧倒的に多く、今回の観測期間では全体の84%を占めていました。
| User-Agent | 役割 | 件数(5/7〜6/9) |
|---|---|---|
| Slack-ImgProxy | 画像の取得・キャッシュ | 172件 |
| Slackbot 1.0 | 汎用リクエスト・Webhook処理 | 18件 |
| Slackbot-LinkExpanding | OGP・メタタグの取得 | 13件 |
基本的な流れとしては、Slackbot-LinkExpandingがページのOGP情報やメタタグを確認し、Slack-ImgProxyがそこで見つけた画像URLを別途取得します。
つまりは、SlackにURLが投稿されると、本文ページの確認と画像取得が分かれて発生することがあります。これが、ログ上でSlack系のUser-Agentが複数並ぶ理由です。
なぜSlackはサイトにアクセスしてくるのか
Slackのチャンネルに誰かがURLを貼ると、Slackは自動的にそのページのプレビューを表示します。「リンク展開」と呼ばれる機能です。
このプレビューを作るために、Slackbotがサイトへアクセスします。
動きの順番はこうです。
- SlackユーザーがチャンネルにサイトのURLを貼る
- Slackbot-LinkExpandingがページのOGPタグ・タイトル・説明文を取得する
- OGPに画像URLが含まれていた場合、Slack-ImgProxyが画像を別途取得・キャッシュする
- Slackのチャンネルにリンクプレビューが表示される
重要なのは、Slack-ImgProxyが画像をSlack側で取得し、キャッシュして配信するという点です。

SlackユーザーはSlackのサーバー経由で画像を見るため、サイト側のログにはSlack-ImgProxyからのアクセスとして記録されます。
なので、Slack内で誰かがリンクを見たとしても、サイト側にSlackユーザー本人のアクセスがそのまま残るわけではありません。
Slack公式の説明では、リンク展開用のリクエストや画像取得の挙動について案内されています。今回のログでも、Slack-ImgProxyが画像URLに集中してアクセスしており、リンクプレビュー用の画像取得と見てよさそうです。
複数IPから同じ画像URLにアクセスが来ていたのは、Slack側のサーバーが分散しているためと考えられます。ログ上は少し不自然に見えますが、これだけで異常なアクセスと判断する必要はありません。
AI観測ラボの実測ログでは204件確認された
AI観測ラボのサーバーログを5月7日から6月9日まで集計したところ、Slack系Botのアクセスは合計204件確認されました。
日付別の推移
| 日付 | 件数 |
|---|---|
| 6月2日 | 47件 |
| 6月3日 | 28件 |
| 6月4日 | 30件 |
| 6月5日 | 58件 |
| 6月6日 | 0件 |
| 6月7日 | 2件 |
| 6月8日 | 32件 |
| 6月9日 | 7件(途中) |
6月5日に58件とピークを迎えています。一方で、6月6日はゼロ件でした。Slack系Botは毎日一定数来るのではなく、Slack内でURLが共有されたタイミングや、Slack側のキャッシュ状況によって波が出ると考えられます。
6月8日には再び32件確認されています。検索エンジンのクローラーのように毎日コンスタントに巡回するというより、Slack内でリンクが扱われたタイミングに反応して動くタイプだと見てよさそうです。
取得されたURLのパターン
Slack-ImgProxyが最も多く取得したのは、特定の記事のサムネイル画像でした。延べ40件超のアクセスが、異なるIPアドレスから記録されています。Slackのどこかのチャンネルで記事URLが共有され、リンクプレビュー用の画像として再取得されていた可能性があります。
別の記事のサムネイルも5月7日から継続的に取得されており、複数の記事がSlack上で共有されていた可能性があります。
Slackbot-LinkExpandingが本文ごと取得した日
5月11日には、Slackbot-LinkExpandingが特定の記事の本文ページを直接取得していました。2つのIPからほぼ同時にアクセスが来ており、直後にSlackbot 1.0とSlack-ImgProxyも続いて、計5リクエストが1分以内に集中しました。誰かがSlackにURLを貼り、Slack側がリンク情報と画像をまとめて取得したタイミングだった可能性が高いです。
Slackbotはブロックすべきか?
結論から言うと、基本的にはブロックしないほうがいいです。
Slackbot-LinkExpandingやSlack-ImgProxyをブロックすると、SlackにURLを貼ったときにリンクプレビューが正しく表示されなくなる可能性があります。
プレビューがないリンクは内容が伝わりにくく、Slack経由で読まれる機会を減らしてしまうかもしれません。
ただ、Slackbotには1点注意があります。
Slack公式のドキュメントでは、SlackのBotは現在robots.txtを尊重していないと説明されています。Slack側は、Slackbotを一般的なクローラーではなく、Slackユーザーの操作に応じて動くリンク展開機能として扱っています。
まとめると、robots.txtでDisallowを書いても、SlackbotやSlack-ImgProxyのアクセスを止められるとは限りません。
どうしてもブロックしたい場合は、robots.txtではなく、サーバー設定やWAF側でUser-AgentやIPレンジをもとに制御する必要があります。
が、実際にブロックする理由はほとんどありません。Slack-ImgProxyのアクセスは、リンクプレビュー用の画像取得やキャッシュが目的です。通常はサーバー負荷も大きくありません。
ログにSlackbotが出てきたときは、ブロック対象として見るよりも、「このページがSlackで共有された可能性がある」というシグナルとして読むほうが有益です。
まとめ:Slackbotは拡散の痕跡として見ると面白い
Slackbotは、基本的にスパムでも不正アクセスでもありません。Slackのリンクプレビュー機能が動いている可能性が高いアクセスです。
ログに出てきたときのチェックポイントをまとめます。
- Slackbot-LinkExpandingが来た → 記事本文のOGP情報を取得しにきた可能性がある
- Slack-ImgProxyが来た → OGPに含まれる画像をキャッシュしにきた可能性がある
- 複数IPから同じURLに短時間でアクセス → Slack側のサーバー分散による影響と考えられる
- 同じ画像URLへのアクセスが続く → その記事がSlackで共有されている可能性がある
AIクローラーのようにインデックスや学習に影響するBotではないので、基本的にはノータッチで問題ありません。
Slackbotはrobots.txtで完全に制御できるとは限らないため、どうしてもブロックしたい場合はサーバー設定やWAF側での対応が必要です。
ログを見る習慣がある人にとって、Slackbotの動きは「どの記事がSlack上で共有されているか」を推測するヒントになります。
GA4には出にくい情報なので、サーバーログを読む理由の一つになります。
同じシェア系Botの動きは、FacebookやXでも確認しています。あわせて読むと、プラットフォームごとの違いが見えてきます。
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