AI検索トレンド 2026.07.08 8 min read

サーチコンソールにプロンプトのような検索語が出た記録

サーチコンソール観測記のサムネイル
OBS-LOG / 2026.07.08
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Google Search Console(サーチコンソール)のクエリ欄には、ふだん「robots.txt」「ChatGPT とは」のような単語や短いキーワードが並びます。ところがAI観測ラボのサーチコンソールを見ていると、検索窓に打つキーワードというより、AIチャットへ投げる質問文のように見えるクエリが記録されていました。

たとえば、「お客さま向けにai検索パフォーマンスをレポートする方法は?」というクエリです。語尾まで整った自然文で、従来のSEOキーワードとは少し違う見え方をしています。

もちろん、これだけで「AI検索経由の流入」と断定することはできません。Google検索に自然文で入力した可能性もありますし、音声入力やAI Overview周辺の検索行動が反映されている可能性もあります。

本記事では、AI観測ラボのサーチコンソールで実際に観測されたプロンプト風クエリを、加工せずそのまま並べて紹介します。そのうえ、通常のキーワード検索と何が違って見えるのか、そしてどこまで観測事実として言えるのかを整理します。

この記事でわかること|📖:約5分

  • サーチコンソールのクエリ欄に「プロンプト風クエリ」が記録されることがある
  • AI観測ラボで実際に記録された自然文クエリの一覧
  • 通常のキーワードとプロンプト風クエリの見分け方
  • 観測はできても「AI検索経由」と断定できない理由

AI観測ラボで実際に記録されたプロンプト風クエリ

AI観測ラボのサーチコンソールに記録されたクエリのうち、検索キーワードというより、AIチャットへ投げる質問文のように見えたものを抜き出しました。検索した人や案件が特定されないよう、固有名詞や業務内容が透ける部分は一部マスクしています。

観測されたクエリ(一部マスク) 表示回数 平均掲載順位
お客さま向けにai検索パフォーマンスをレポートする方法は? 7 10.3
perplexityはgoogleとどう違うの? 5 9.8
ai検索対策のために、競合が◯◯にどんなコンテンツを出しているか知りたい 2 4.5
ai検索対策のために、まず市場の需要が伸びているかを確認したい 1 8.0
どうなってるの? 1 14.0
AI観測ラボのサーチコンソールで観測されたプロンプト風クエリ。固有部分は一部マスク済み。
サーチコンソールのクエリ一覧を模した図解。短い単語キーワードのなかに、自然文のプロンプト風クエリが混ざって並んでいる様子。
短いキーワードのなかに、質問文のかたちをしたクエリが混ざって記録されている様子(イメージ図)。

共通しているのは、語尾が「〜する方法は?」「〜のですか?」「〜を知りたい」「〜を確認したい」と、文として完結している点です。単語をつなげたSEOキーワードではなく、人がAIへ相談するときの話し言葉に近い形をしています。

表示回数は1〜7回と多くありません。平均掲載順位も4.5〜14.0位の範囲に散らばっており、誰かが狙って大量に検索するキーワードというより、1回きりの相談文のような形で、ぽつりと記録されている様子が読み取れます。

通常のキーワードとプロンプト風クエリの見分け方

従来のSEOキーワードとプロンプト風クエリは、並べてみると見え方が違います。ふだんのサーチコンソールでよく見かけるのは、単語を空白でつないだ短い形です。

従来のキーワードの形

たとえば「oai-searchbot とは」「スクレイパー ブロック」のように、名詞と名詞、または名詞と目的をつないだ2〜3語の組み合わせです。検索窓に手早く打ち込むことを前提とした、そぎ落とされた形をしています。

プロンプト風クエリの形

一方、プロンプト風クエリは、「〜する方法は?」「〜を知りたい」のように、目的や語尾まで含んだ一文に近い形をしています。たとえば「perplexityはgoogleとどう違うのですか?」のようなクエリは、単語の羅列というより、人が誰かに相談を持ちかけるときの話し言葉に近く見えます。

見分けるときの目安は、次の3点です。

着目点 従来のキーワード プロンプト風クエリ
長さ 2〜3語で短い 一文として長い
語尾 名詞で止まることが多い 「〜は?」「〜たい」で終わることがある
話し方 単語の羅列に近い 相談するような話し言葉に近い
従来のキーワードとプロンプト風クエリの見え方の違い。
従来のキーワードとプロンプト風クエリの形の違いを左右で比較した図解。左は短い単語チップ、右は末尾に疑問符が付いた長い一文のバー。
従来のキーワードは短い単語の断片、プロンプト風クエリは末尾までそろった一文として見えます。

特に見やすいのは語尾です。名詞で終わる短いクエリは従来型に近く、疑問や願望の形で終わる長いクエリはプロンプト風に見えます。ですが、自然文検索そのものは以前から存在するため、これだけでAI検索経由と断定することはできません。あくまで、サーチコンソール上でクエリの形を観察するときの目安として見るのが安全です。

観測はできても「AI検索経由」と断定できない理由

プロンプト風クエリが記録されていた、という事実は立派な証拠。しかしながら「AI検索を経由してサイトにたどり着いた証拠」とまでは言えません。

少なくとも、通常の検索パフォーマンスのクエリ欄だけを見ても、その検索がAI検索ツール経由なのか、通常のGoogle検索なのか、あるいは人が自然文で検索しただけなのかまでは切り分けられないためです。

プロンプト風のクエリが記録される経路には、少なくとも次の可能性が考えられます。

プロンプト風クエリがサーチコンソールに記録されるまでの3つの経路を示した図解。人の質問文から、通常検索・AI Overview・AI検索ツールの3ルートを通り、1つの記録に合流する様子。
同じ一文でも、通常検索・AI Overview・AI検索ツールという別々の経路を通って記録される可能性があります。だからこそ、経路を1つに断定できません。

可能性1:人が自然文のまま検索した

近年は、検索窓へ話し言葉のまま入力する人も珍しくありません。音声入力を使えば、なおさら一文がそのまま検索クエリになります。AIをまったく介さず、Google検索へ長い質問文を入力しただけ、という経路です。

可能性2:Google検索上のAI機能に近い検索行動が反映された

Google検索には、AI OverviewやAI Modeのように、質問文に近い入力と相性のよい機能があります。こうした検索体験の周辺で使われた長い自然文が、通常の検索クエリとしてサーチコンソールに現れた可能性もあります。

可能性3:AI検索ツールでの相談行動と近い検索が発生した

ChatGPTやPerplexityなどのAI検索ツールに慣れたユーザーが、同じような聞き方でGoogle検索を使った可能性もあります。また、AI検索ツールで調べたあとに、関連する語句をGoogle検索で確認した可能性もあります。

今回のデータだけでは、3つのうちどれが主因か、あるいは複数の経路が混ざっているのかは判別できません。分かっているのは、「プロンプトの形をしたクエリが、実際にサーチコンソールに現れた」という一点です。AI観測ラボでは、AI検索経由と断定するのではなく、まず観測された事実として記録しておきます。

まとめ:プロンプト風クエリを観測し続ける意味

今回わかったことを整理します。AI観測ラボのサーチコンソールには、単語をつないだ従来のキーワードにまじって、AIへ相談するような一文の「プロンプト風クエリ」が記録されていました。語尾までそろった話し言葉に近い形が特徴です。

ただし、記録された事実と、流入経路の断定は別ものです。人が自然文で検索した、Google検索上のAI機能に近い検索行動が反映された、AI検索ツールでの相談行動と近い検索が発生した――少なくとも複数の経路が考えられ、サーチコンソールのデータだけでは切り分けられません。

それでも、プロンプトの形をしたクエリが現れていた事実そのものは、検索行動の変化を映すひとつのサインだと考えています。断定できないからこそ、数字と原文の形を記録として残し、時間の経過とともにどう増減するかを見ていく価値があります。

AI観測ラボでは、今後もサーチコンソールに現れるプロンプト風クエリを定点で観測し、変化があれば追記していきます。

サーチコンソールの外側も観測する

サーチコンソールでは、検索クエリの形の変化を確認できます。対して、AIクローラーやAIエージェントが実際にサイトへ来ているかどうかは、サーチコンソールだけでは確認できません。

AI観測ラボでは、WordPressサイトに訪れるAIクローラーのアクセスを記録するプラグイン「AI Kansoku Lab Tracker」を公開しています。

プロンプト風クエリの変化とあわせて、AIによる訪問も定点で見ていくと、検索行動とAIアクセスの両方を観測できます。

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