実装・技術解説 2026.07.27 10 min read

Studioで作ったサイト、AIに読まれていますか?—ノーコードツール別の確認手順と代替策

Studioで作ったサイト、AIに読まれていますか?_hero
OBS-LOG / 2026.07.27
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Studioで作ったサイトは、見た目が美しいです。デザインの自由度は高く、ノーコードで本格的なウェブサイトが作れます。

ですが、一つ確認してほしいことがあります。

AIクローラーは、ブラウザのように画面を「見て」いるわけではありません。サーバーからHTMLを受け取り、テキストとして読みます。Studioの旧基盤(SPA構成)では、サーバーが返すHTMLの<body>がほぼ空で、AI観測ラボの計測でも本文テキストがゼロの状態でした。

つまりは、AIに「読むものが何もない」状態で届いていたということです。

Studioは2026年6月11日に新基盤(MPA/SSR)を正式版としてリリースし、状況は大きく変わりました。本記事では、旧基盤が読まれない理由の実測データから、新基盤への切り替え手順と注意点、切り替えられない場合の代替策まで解説します。

この記事でわかること|📖:約5分

  • Studio旧基盤(SPA)でbodyが空になる仕組みと実測データ
  • 新基盤(MPA/SSR)で何が変わったか – 検索流入84%増・Lighthouse100の公式検証
  • 自分のサイトがAIに読まれているかを確認する2つの方法
  • 新基盤への切り替え手順 – Aレコード(IP変更)から公開まで5分
  • 切り替えられない場合の代替策とStudio特有の/llms.txt制約

まず自分のサイトがAIクローラーに読まれているか確認する

対策を始める前に、まずは現状を把握しましょう。旧基盤か新基盤かで、AIへの届き方が大きく変わります。

なぜStudioの旧基盤サイトはAIクローラーに読まれないのか

AIクローラーは、サーバーからHTMLファイルを受け取り、テキストとして読みます。GPTBotもClaudeBotもPerplexityBotも、基本的にJavaScriptを実行せずに帰っていきます。

Studioの旧基盤は、SPA(シングルページアプリケーション)という仕組みで作られていました。SPAでは、サーバーから最初に返ってくるHTMLの<body>がほぼ空の状態です。本文テキストはJavaScriptが実行されて初めて画面に描画される構造になっています。

AI観測ラボで旧基盤のStudioサイトを実際に計測したとき、サーバーから返ってきた<body>タグの中身は空でした。ブラウザでは正常に表示されているページでも、AIクローラーには「本文ゼロのページ」として届いていたということです。

旧基盤はbodyが空、新基盤は本文が正常に出力されているHTMLの比較図
左:旧基盤(bodyが空)/右:新基盤(本文が正常出力)。AIクローラーが受け取るHTMLの違い

AIクローラーがHTMLをどう読んでいるかは、ノーコードツールとAIクローラーの関係でも詳しく解説しています。

確認方法① JavaScriptを無効にしてアクセスする

AIクローラーと同じ視点でサイトを確認する一番シンプルな方法です。ChromeのデベロッパーツールでJavaScriptを無効にして、自分のサイトを開いてみてください。

  1. ChromeでサイトのURLを開く
  2. F12キー(MacはCmd+Option+I)でデベロッパーツールを開く
  3. Cmd+Shift+P(WindowsはCtrl+Shift+P)でコマンドパレットを開く
  4. 「javascript」と入力して「Disable JavaScript」を選ぶ
  5. ページを再読み込みする

画面が真っ白になったり、テキストが何も表示されなければ、AIクローラーにも同じ状態で届いています。

確認方法② AI可視性診断ツールで数値として確認する

目視での確認は手間がかかります。より手軽に現状を把握したい場合は、AI可視性診断ツールが便利です。URLを入力するだけで、AIクローラーにどう見えているかをスコアで確認できます。

Studio新基盤への切り替え手順

StudioはSPA構成の旧基盤から、MPA構成の新基盤へ移行しています。新基盤では、サーバーから返ってくるHTMLに最初から本文テキストが含まれています。JavaScriptを実行しないAIクローラーでも、ページの内容をそのまま読み取れる状態です。

新基盤に切り替えると何が変わるのか

新基盤への切り替えはAI可視性の改善だけが目的ではありません。2026年6月11日に正式版としてリリースされ、2026年6月11日以降に新規作成したプロジェクトは標準で新基盤が適用されます。

Studio公式の検証では、検索流入経由の登録数が1日あたり約84%増加、Lighthouseパフォーマンススコアが63から100に改善、NotebookLMなどのAIツールでもサイト内容を読み込めることを確認しています。

メリット

本文テキスト・セマンティックタグ・JSON-LDがHTMLに含まれた状態で届くようになるため、AIクローラーにページの内容が正しく伝わるようになります。 初回表示のページ速度も改善され、生成AIによる要約や回答でもSSRで生成されたテキストが参照されやすくなります

注意点

既存プロジェクトを切り替える際は、デザインの崩れや一部機能の互換性に問題が出るケースがあります。重要なコンバージョンページや大きなトラフィックがあるサイトでは、切り替え前にプレビューで動作を確認することをおすすめします。

切り替え前に必ず確認すること(独自ドメイン利用の場合)

独自ドメインをAレコードで接続している場合、旧IPアドレス(35.194.122.208)に向いたままだと新基盤への切り替えができません。切り替え前に、Aレコードの向き先を新IPアドレス(34.111.141.225)に変更しておく必要があります。

ドメインの管理画面でAレコードを確認し、旧IPアドレスが設定されていた場合は先に変更を済ませてから切り替え作業に入ってください

切り替え手順

Studioの管理画面で公開サイト基盤を新しい基盤に切り替えるモーダルの画面
「プロジェクト設定」→「公開サイト基盤の切替」→「新しい公開サイト基盤」を選んで保存する
  1. Studioの管理画面にログインする
  2. 対象プロジェクトを開き、左メニューの「プロジェクト設定」を選ぶ
  3. 「公開サイト基盤の切替」の項目にある「設定」ボタンを押す
  4. 「新しい公開サイト基盤」を選択して「保存」を押す(完了まで5分前後かかる)
  5. 切り替え後、ブラウザの検証ツールで<meta name="generator" content="Studio.Design.HRC">が表示されていれば切り替え完了
  6. 「サイトの更新操作」を行い、初回キャッシュを生成する
  7. プレビューで表示崩れや機能の動作に問題がないか確認する

切り替え後にAI観測ラボで計測したところ、<body>タグ内に本文テキスト・セマンティックタグ・JSON-LDが正常に出力されていることを確認しました。

JavaScriptを無効にしたときの旧基盤(body空)と新基盤(本文あり)のHTML出力の比較図
左:旧基盤(bodyが空)/右:新基盤(本文が正常出力)。JavaScriptを無効にしたときのHTML出力の違い

互換性や注意点の詳細はStudio公式ヘルプで最新情報を確認してください。

切り替えられない場合の代替策と限界

新基盤への切り替えが理想ですが、デザインの崩れや機能の互換性の問題で、すぐに切り替えられないケースもあります。そういった場合に取れる代替策と、その限界について整理します。

代替策① OGPとメタタグを整える

旧基盤のままでも、<head>タグ内のメタ情報はJavaScriptに関係なくサーバーから返ってきます。タイトル・メタディスクリプション・OGPタグを正しく設定しておくことで、AIクローラーにページの概要を伝えられます。

OGPの設定方法は「なんとなく設定した」OGPがAIの評価を左右していたで詳しく解説しています。

代替策② llms.txtを設置する

llms.txtは、サイトの内容をAIクローラー向けにまとめたテキストファイルです。本文が読まれない旧基盤のサイトでも、llms.txtにコンテンツの概要を記載しておくことで、AIクローラーに情報を届けられます。

ただし、Studioには特有の制約があります。通常のサイトでは /llms.txt というパスにファイルを設置しますが、Studioはファイル名にドット(.)が使えません。そのため /llms.txt の設置ができません。

代替として /llmstxt(ドットなし)というパスで設置することで対応できます。AI観測ラボの診断ツールは /llmstxt も認識するよう対応済みです。

Studioのtxtファイルメニューでllmstxtを設置している画面
Studioの管理画面「txtファイル」からllmstxtを追加できる。ドットが使えないため/llmstxtで代替する

llms.txtの書き方はllms.txtの書き方【テンプレコピペOK】ChatGPT・Perplexity対応の設置手順で詳しく解説しています。

代替策の限界

OGPの整備もllms.txtの設置も有効な対策ですが、本文テキストそのものが届かない問題は解消されません。AIクローラーが引用の判断に使うのは、ページ本文の内容です。メタ情報だけでは、引用候補として選ばれる可能性は低いままです。

デザイン崩れのリスクを許容できるなら、新基盤への切り替えを優先するのが現実的な判断です。

まとめ

Studioで作ったサイトがAIクローラーに読まれているかどうかは、基盤の種類によって大きく変わります。旧基盤(SPA)ではHTMLの<body>がほぼ空で、AIには「本文ゼロ」で届いていました。

2026年6月11日に新基盤(MPA/SSR)が正式版としてリリースされ、状況は変わりました。公式検証では検索流入84%増、Lighthouse100、NotebookLMなどのAIツールでの読み込み改善が確認されています。2026年6月11日以降の新規プロジェクトは最初から新基盤が適用されるため、特別な対応は不要です。

既存プロジェクトでは、まずJS無効テストで現状を確認し、AレコードのIP変更(35.194.122.20834.111.141.225)を済ませてから新基盤へ切り替えるのが最短ルートです。切り替えられない場合はOGP整備と/llmstxt設置で代替できますが、根本解決は切り替えが最も確実です。

出典・公式ドキュメント

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