AI実験室 2026.09.07 16 min read

AteveSearchSourceUrlDiscoveryとは?AI検索API「Ateve」のクローラーを実測ログで確認

AteveSearchSourceUrlDiscoveryとは?
OBS-LOG / 2026.09.07
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2026年8月29日22時17分、AI観測ラボのサーバーログに見慣れないUser-Agentが現れました。

AteveSearchSourceUrlDiscovery/0.1 (+mailto:crawler@example.com)

この日のアクセス数は267件。さらに3日後の9月1日にも、同じUser-Agentが209件のアクセスを残していきました。

調べてみると、AIエージェント向け検索API「Ateve」に関連するクローラーとみられます。日本語での情報はほとんど見当たらず、英語圏でもアクセスログなど断片的な情報が確認できる程度です。サーバーログに残った実測データをもとに、AteveSearchSourceUrlDiscoveryの挙動を追っていきます。

この記事でわかること|📖 約7分

  • AteveSearchSourceUrlDiscoveryというUser-Agentの正体
  • 運営元「Ateve」がどんなサービスなのか
  • 実測ログで確認したサイト巡回の順序と特徴
  • llms.txtとindex.mdへのアクセスの有無
  • 8月29日と9月1日の再訪から見えるクロール周期の可能性

AteveSearchSourceUrlDiscoveryとは

今回ログに記録されていたUser-Agentの完全な文字列は以下のとおりです。

AteveSearchSourceUrlDiscovery/0.1 (+mailto:crawler@example.com)

文字列を分解すると、次のように読み取れます。

AteveSearchSourceUrlDiscoveryのUser-Agent文字列を分解した図解
User-Agent文字列をパーツごとに分解。/0.1というバージョン番号から開発初期段階であることがうかがえる
  • Ateve:運営元のサービス名
  • Search:検索に関連するクローラーであることを示すとみられる語
  • SourceUrlDiscovery:検索ソースとなるURLを発見する役割を担っている可能性を示す語
  • /0.1:バージョン番号とみられます

「SourceUrlDiscovery」という名称から、検索ソースとなるURLを発見・収集する役割を持つクローラーと推測できます。ただし、Ateve公式がこのUser-Agentの役割を説明したドキュメントは、現時点では確認できていません。

連絡先が「crawler@example.com」

User-Agent末尾の連絡先として記載されている +mailto:crawler@example.com も気になる点です。example.com はIANAによってドキュメントやサンプル用途のために予約されているドメインで、通常の問い合わせ先として利用するためのものではありません。

そのため、少なくともこのUser-Agentに記載されたメールアドレスは、クローラー運営者への実用的な連絡先としては機能しないと考えられます。なぜプレースホルダーのようなアドレスが設定されたままなのかは不明ですが、現時点で確認できる特徴のひとつとして記録しておきます。

なお、後述するように AteveSearchSourceUrlDiscovery は llms.txt にもアクセスしています。AI向けのファイルを読み込む挙動については⑤で詳しく見ていきます。

運営元「Ateve」とは

AteveSearchSourceUrlDiscoveryに関連するとみられる「Ateve」は、ateve.ai が提供するWeb検索APIです。公式サイトではAIエージェント向けの検索APIとして紹介されており、リアルタイムのWeb情報をエージェントやアプリケーションから利用できる設計になっています。

TavilyやExaなど、AIエージェントがWebを検索するためのAPIを提供するサービスと同じ市場カテゴリに属するとみられます。Ateve公式も複数の検索プロバイダとのベンチマーク比較を掲載しており、検索精度や速度、トークン効率などを差別化軸として打ち出しています。

Python SDKは2026年7月31日に公開

Ateveの公式Python SDK「ateve」バージョン0.0.1は、2026年7月31日にPyPIで公開されています。PyPI上の開発ステータスは「Alpha」とされており、APIに加えてMCP(Model Context Protocol)や各種エージェント向けの統合方法も用意されています。

AI観測ラボでAteveSearchSourceUrlDiscoveryを初めて確認したのは8月29日。Python SDK 0.0.1の公開から約1か月後という、比較的早い時期のクロールを捉えたことになります。

実測ログで見たAteveのクロール行動

2026年8月29日、267件のアクセスを初観測

AI観測ラボのサーバーログにAteveSearchSourceUrlDiscoveryが最初に現れたのは、2026年8月29日22時17分です。ログに記録された総アクセス数は267件。静的ファイルやwp-jsonなどを含む全リクエストの合計です。

アクセスは22時17分から始まり、約30分にわたってサイト内を広く巡回しています。短時間に集中する一瞬のバーストではなく、ページを順番に取得していく挙動が確認できました。

アクセス元はOracle Corporationのネットワーク

8月29日に確認したアクセス元のIPアドレスは 129.146.1.136 の1つのみでした。IPアドレスとASN情報を確認すると、Oracle Corporationのネットワーク(AS31898)に属しています。

このことから確認できるのは、AteveSearchSourceUrlDiscoveryのアクセスがOracleのクラウドインフラに属するIPアドレスから行われていたという点です。Ateveがどのような構成でインフラを運用しているかについては、現時点では確認できていません。

Ateveはどの順番でサイトを巡回したのか

最初の数分間のアクセスを時系列で並べると、次のような順序になっています。

AteveSearchSourceUrlDiscoveryの巡回順序を示したフロー図
2026年8月29日のアクセスログをもとに作成。robots.txtの確認後、トップページやサイトマップを経由しながらサイト内のURLを巡回している
22:17:44  /robots.txt
22:17:57  /robots.txt
22:18:01  /
22:18:05  /about/
22:18:05  /sitemap.xml
22:18:06  /sitemap_index.xml
22:18:07  /start-guide/
22:18:08  /diagnosis-guide/
22:18:10  /post-sitemap.xml
22:18:11  /glossary/
22:18:14  /ai-crawler-zukan/
22:18:14  /page-sitemap.xml
22:18:15  /index.md
22:18:16  /llms.txt
22:18:17  /category-sitemap.xml

まず robots.txt を2回確認し、その後トップページ、about、sitemap.xml、sitemap_index.xmlへとアクセスしています。そこからサイトマップ群と主要ページをたどりながらサイト内のURLへ展開していき、その途中で index.mdllms.txt にもアクセスしていました。

注目したいのは、AteveSearchSourceUrlDiscoveryが単にサイトマップだけを取得して終わっていない点です。通常のサイト探索と並行して、AI向けに用意した index.mdllms.txt まで取得していることが、実測ログから確認できました。

llms.txtとindex.mdにもアクセス

巡回の中で特に注目したいのが、index.md(22:18:15)と llms.txt(22:18:16)へのアクセスです。

llms.txt は、LLMやAIエージェントがWebサイトの概要や重要なコンテンツを把握しやすくするために提案されているファイルです。AI観測ラボではこれに加えて、サイト全体の情報をMarkdown形式でまとめた index.md も公開しています。

AteveSearchSourceUrlDiscoveryは、robots.txt、トップページ、サイトマップ、各ページへと巡回する中で、この2つのファイルにもアクセスしていました。通常のサイト探索だけでなく、LLM向けに用意した情報まで取得していることが実測ログから確認できます。

この挙動は、AteveがAIエージェント向けの検索サービスとして設計されていることとも整合します。ただし、Ateveが llms.txtindex.md をどのような目的で利用しているのかについて、公式な説明は現時点では確認できていません。

9月1日に209件で再訪、IPも変化

8月29日の初観測から3日後、2026年9月1日6時31分にも同じUser-Agentによるアクセスが記録されました。この日のアクセス数は209件です。

06:31:01  /
06:32:36  /robots-txt-ai-crawler-guide/
06:32:36  /ai-crawler/
06:32:51  /llms-txt-guide/
06:32:53  /llms-txt/
06:33:50  /index.md
06:33:53  /llms.txt

注目したいのは、アクセス元IPが 129.146.1.136 から 161.153.77.174 に変わっていたことです。どちらもOracle Corporationのネットワーク(AS31898)に属するIPアドレスでした。

User-Agentは同一で、index.mdllms.txt への再アクセスも確認しています。IPアドレスは変わっても、同じUser-Agentが同様の対象を巡回していることになります。

定期的なURL発見クロールなのか

8月29日の初回アクセス後、9月1日にも同じUser-Agentで209件のアクセスが確認されました。少なくとも今回の観測では、一度きりのURL収集ではなく、数日後に再びサイトを探索する挙動が見えています。

SourceUrlDiscovery という名称から、検索ソースとなるURLを継続的に探索・更新する役割を担っている可能性があります。ただし、Ateve公式による説明は現時点で確認できていないため、これは実測ログから立てられる仮説です。

国内外の公開ログでも同一UAを確認

AteveSearchSourceUrlDiscoveryは、AI観測ラボだけで確認されているUser-Agentではありません。国内外で公開されているアクセス統計やサーバーログにも、2026年8月時点で同一のUser-Agentが記録されています。

確認できた例をいくつか並べると、次のようになります。

  • AI観測ラボ:267件(8月29日)→ 209件(9月1日)
  • ドイツのWebサイト:255件(2026年8月)
  • 米国・Dover市公式Webサイト:325件(2026年8月)
  • 別の海外サイト:7件(2026年8月)

複数の独立したサイトで同一User-Agentが確認できることから、AteveSearchSourceUrlDiscoveryが特定サイトだけを対象としたものではなく、複数のWebサイトを巡回していることがわかります。

そして、アクセス数は数件から300件以上までサイトによって大きく異なります。サイト規模や公開URL数、サイトマップの構成などが巡回量に影響している可能性がありますが、現時点ではAteve側のクロール条件や上限は確認できていません。

同じ8月29日にOracleの別IPからもアクセス

さらに興味深いのがIPアドレスです。別サイトが公開しているアクセスログでは、2026年8月29日に 129.146.97.74 からAteveSearchSourceUrlDiscoveryによるアクセスが記録されています。

このIPも、AI観測ラボで8月29日に確認した 129.146.1.136 と同じOracle Corporationのネットワーク(AS31898)に属しています。

異なるサイトに対して、同じ日に同一User-AgentがOracleのネットワークに属する別IPからアクセスしていたことになります。これだけでAteveのインフラ構成までは断定できませんが、AteveSearchSourceUrlDiscoveryが複数サイトを広く巡回していたことを補強する観測例といえます。

今後の注目ポイント

AteveSearchSourceUrlDiscoveryの追跡

8月29日の初回アクセス後、9月1日にも再訪が確認されました。今後も以下の点を継続して観測していきます。

  • AteveSearchSourceUrlDiscoveryの再訪頻度と件数の変化
  • 別User-Agentの出現(SourceUrlDiscovery以外のAteve系UA)
  • IPアドレスの変化やローテーションパターン
  • llms.txtとindex.mdの再取得の有無
  • 新記事公開後、どの程度の時間で発見されるのか

特に注目しているのが、別User-Agentの出現です。SourceUrlDiscovery という名称から、このクローラーがURLの発見を担当している可能性があります。もし役割が分かれているのであれば、発見したURLをもとに本文やコンテンツを取得する別のAteve系User-Agentが存在することも考えられます。

現時点ではあくまで仮説ですが、今後Ateve系の新しいUser-Agentがログに現れた場合は、その挙動もあわせて記録していきます。

AIエージェント向け検索APIとしての展開

AteveはPython SDKに加えてMCP(Model Context Protocol)やCLIなども提供しており、アプリケーションやAIエージェントから検索機能を呼び出す形での利用を想定しています。公式ドキュメントでは、MCP対応のエージェント・コーディング環境との接続方法も案内されています。

TavilyやExaなどと同じく、AIエージェントが「Webを検索する」ときに利用できる検索APIの選択肢のひとつです。今後Ateveの利用が広がれば、AteveSearchSourceUrlDiscoveryによるクロールの頻度や対象範囲にも変化が見られる可能性があります。

Python SDKは2026年7月31日にバージョン0.0.1として公開され、開発ステータスは「Alpha」とされています。サービスやクローラーの仕様も今後変化する可能性があり、User-Agent名称やバージョン番号の変更も観測ポイントのひとつです。

今後も /ateve-search-crawler/ では、Ateveに関連する新しいUser-Agentやクロール挙動が確認でき次第、観測情報を更新していきます。

まとめ

2026年8月29日、AI観測ラボのサーバーログで初めて確認した AteveSearchSourceUrlDiscovery/0.1。AIエージェント向け検索API「Ateve」に関連するクローラーとみられ、Python SDK 0.0.1の公開から約1か月後という比較的早い時期のクロールを捉えました。

実測ログから確認できた主な特徴をまとめます。

  • 2026年8月29日に267件、3日後の9月1日に209件のアクセスを記録
  • 2回のアクセスで異なるIPを使用し、いずれもOracle Corporationのネットワーク(AS31898)に属していた
  • robots.txt、トップページ、サイトマップ、各ページへとサイト内を広く巡回
  • llms.txtとindex.mdの両方を取得
  • User-Agentに記載された連絡先は crawler@example.com というプレースホルダー
  • 国内外の複数サイトでも同一User-Agentのアクセスを確認

「ほとんど情報のない見慣れないUser-Agent」というところからログを追っていくと、AI向けファイルを含めてサイト内を巡回し、3日後には別のIPから再訪する挙動まで確認できました。

SourceUrlDiscovery が具体的にどのような役割を担っているのか、Ateveが取得したURLや llms.txt をどのように利用しているのかは、まだわかっていません。一方で、AIエージェント向け検索サービスの裏側で新しいクローラーが動き始めていることを示す観測例としては興味深い動きです。

AteveSearchSourceUrlDiscoveryの再訪や新しいAteve系User-Agentなど、関連する動きが確認できた場合はこの記事に追記していきます。

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