AI実験室 2026.04.07 11 min read

XでシェアするたびにTwitterbotが大量に来ていた【AI実験室 #12】

XでシェアするたびにTwitterbotが大量に来ていた
OBS-LOG / 2026.04.07
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Xに記事をシェアした直後、サーバーログに見慣れないアクセスが記録されていました。

時刻は一致しています。シェアするたびに来ます。しかも1件ではなく、複数のIPアドレスから同時に。

正体はTwitterbotです。GPTBotでもOAI-SearchBotでもなく、X(旧Twitter)が動かすクローラーです。AIに記事を学習させるためのボットではありません。では何をしに来るのか——サーバーログの実測データで確認しました。

この記事でわかること|📖:約5分

  • TwitterbotはAI学習クローラーではなく、OGP取得専用のフェッチャーだとわかります
  • シェアのたびに「robots.txt→記事本文→サムネイル画像」の3ステップで動く実態がわかります
  • 7日間・649件という大量アクセスの実測データを確認できます
  • GPTBotやOAI-SearchBotとTwitterbotの目的の違いがわかります

TwitterbotはX公式のクローラーだった

「Twitterbot」と聞くと、自動投稿や自動いいねをするスパムアカウントを想像する方が多いかもしれません。しかし今回サーバーログで大量に記録されたTwitterbotは、X(旧Twitter)が公式に動かすクローラーです。目的はまったく違います。

Twitterbotの正式なユーザーエージェント(UA)はTwitterbot/1.0です。X上で誰かがURLを含む投稿をしたとき、XのサーバーがそのURLへアクセスしてページ情報を取得します。取得した情報をもとに、投稿にリンクカード(タイトル・説明文・サムネイル画像)を表示する仕組みです。

つまりTwitterbotの仕事は、「リンクカードのプレビューを作るためにページを読みに来ること」です。GPTBotのようにAIの学習データを集めるためではなく、OGP(Open Graph Protocol)と呼ばれるメタ情報を取得するために飛んできます。

OGPとは、ページの<head>内に記述するメタタグのことです。タイトル・説明文・サムネイル画像のURLなどを指定でき、XやSlackなどでURLをシェアしたときのプレビュー表示に使われます。

シェアした瞬間、サーバーログに何が記録されたか

今回、AI観測ラボのサーバーログ7日分(2026年3月17日〜23日)を解析しました。期間中にTwitterbotが記録したアクセスは649件です。GPTBotやOAI-SearchBotと比べても圧倒的な件数で、AIクローラーの中でもっとも頻繁にサーバーログに現れるクローラーのひとつです。

ログを時系列で追うと、Twitterbotが決まった順番で動いていることがわかりました。

3ステップで動くTwitterbot

2026年3月18日10時44分、Xに記事をシェアした直後のログです。

18/Mar/2026:10:44:13 GET /robots.txt
18/Mar/2026:10:44:13 GET /zero-click-search-rank/
18/Mar/2026:10:44:34 GET /wp-content/uploads/2026/03/ai-site-settings-checklist.webp

わずか21秒の間に3種類のリクエストが記録されています。

ステップ1:robots.txtを確認する
最初にrobots.txtへアクセスし、クロールが許可されているかどうかを確認します。Twitterbotはrobots.txtの指示を尊重するため、ここでブロックされていると以降の処理は行われません。

ステップ2:記事本文を取得する
robots.txtで許可を確認した直後、シェアされたページ本文を取得します。ここでOGPのタイトルと説明文を読み取ります。

ステップ3:サムネイル画像を取得する
本文取得から約20秒後、og:imageに指定されたサムネイル画像を別途取得しに来ます。リンクカードに画像を表示するために必要な処理です。

シェアのたびにこの3ステップが繰り返されます。robots.txtの確認→本文→画像という順番は、観測期間中の全アクセスで一貫していました。

TwitterbotがXシェア後にrobots.txt・記事本文・サムネイル画像の順でアクセスする3ステップの流れ
シェアのたびにTwitterbotが踏む3ステップ。robots.txt確認→記事本文取得→サムネイル画像取得の順で動く

なぜ複数のIPアドレスが同時に来るのか

ログを見て最初に気になったのが、アクセス元のIPアドレスです。Twitterbotのアクセスは1つのIPから来るのではなく、複数のIPアドレスが同じ秒に記録されていました。

今回の観測期間中に確認できたTwitterbotのIPアドレスは9つです。

192.133.77.14
192.133.77.15
192.133.77.16
192.133.77.17
192.133.77.18
199.16.157.180
199.16.157.181
199.16.157.182
199.16.157.183

2つの帯域(192.133.77.x と 199.16.157.x)に分かれており、どちらもX(旧Twitter)が管理するネットワーク(AS13414)に属しています。なりすましではなく、X公式のサーバー群です。

9つのIPアドレスが同じ秒に並列でアクセスしてくるTwitterbotの並列フェッチの図
1回のシェアで複数のIPが並列フェッチ。7秒間に14件のアクセスが記録された

同じ記事URLに対して複数のIPが並列でアクセスしてくる理由は、Xが負荷分散のために複数のフェッチサーバーを並列で動かしているからだと考えられます。1台のサーバーが取得しに行くのではなく、複数台が同時にリクエストを送ります。そのため同じページへのアクセスが短時間に何件も記録されます。

3月18日の記録では、/ai-site-settings-checklist/へのアクセスが10:44:13〜10:44:20の7秒間に14件記録されていました。1回のシェアでこの件数です。観測期間7日間の合計が649件に達した背景には、シェアのたびにこの並列フェッチが走っていたことがあります。

GPTBotやOAI-SearchBotとは目的がまったく違う

サーバーログにはTwitterbotのほかに、GPTBotやOAI-SearchBotといったAIクローラーも記録されています。
名前が似ているので混同しやすいですが、目的はまったく異なります

クローラー名 運営 目的 来るタイミング 読む深さ
Twitterbot/1.0 X(旧Twitter) OGPプレビュー生成 シェアのたびに即時 タイトル・説明文・サムネイル画像のみ
GPTBot OpenAI AIの学習データ収集 定期的・不定期 ページ全文
OAI-SearchBot OpenAI ChatGPT検索の引用元収集 検索クエリに応じて ページ全文

Twitterbotが読むのは<head>内のOGPタグだけです。本文の内容をAIが学習するわけでも、ChatGPTの回答に引用されるわけでもありません。Twitterbotが来ても、AIに引用されるかどうかとは直接関係がありません。

ただし、Xでシェアされた記事がリンクカードとして表示されることで人の目に触れやすくなり、結果としてGPTBotやOAI-SearchBotがクロールするきっかけになる可能性はあります。Twitterbotの訪問はAI引用への直接の道ではなく、間接的な露出を増やす経路と考えるのが正確です。

AIクローラーの種類と役割の違いについては、GooglebotとGPTBot・OAI-SearchBotの違いで詳しく解説しています。

サイト運営者がTwitterbotに対してやること

Twitterbotはrobots.txtの指示を尊重します。robots.txtでTwitterbotをブロックしていると、Xでシェアされてもリンクカードが表示されません。タイトルもサムネイル画像も出ない状態になります。シェアした記事が素っ気なく見えてしまうため、基本的には許可しておくことをおすすめします。

robots.txtの設定

多くのWordPressサイトでは、robots.txtにTwitterbotの記述がなくてもデフォルトで許可されています。明示的に許可する場合は以下を追記します。

User-agent: Twitterbot
Allow: /

逆にリンクカードを表示させたくないページがある場合は、該当ページのパスを指定してブロックできます。

User-agent: Twitterbot
Disallow: /members/

OGPタグの設定

Twitterbotが読みに来るのはOGPタグです。最低限、以下の4つが設定されていればリンクカードは正しく表示されます。

<meta property="og:title" content="記事タイトル">
<meta property="og:description" content="記事の説明文">
<meta property="og:image" content="https://example.com/thumbnail.jpg">
<meta property="og:url" content="https://example.com/article/">

WordPressでYoast SEOを使っている場合、OGPタグは自動で出力されます。サムネイル画像(アイキャッチ画像)を設定しておくだけでog:imageも自動的に入ります。

OGPの詳しい設定方法はOGP設定とAI評価の関係で解説しています。

サムネイル画像のサイズ

Twitterbotはog:imageで指定した画像を別途取得しに来ます。Xのリンクカードで画像が正しく表示されるために推奨されているサイズは1200×630pxです。画像が小さすぎると表示されないケースがあります。

まとめ——TwitterbotはAIクローラーではなくOGPフェッチャー

7日間のサーバーログを解析した結果、Twitterbotのアクセスは649件に達していました。AIクローラーの中でもっとも頻繁にログに現れるクローラーのひとつです。

ただし、Twitterbotの目的はAIの学習やChatGPTへの引用とは無関係です。XでシェアされたURLのリンクカードを生成するために、robots.txt・記事本文・サムネイル画像の順で情報を取得しに来るだけです。

今回の観測でわかったことを整理します。

  • TwitterbotのUAはTwitterbot/1.0で、X公式のクローラーです
  • シェアのたびにrobots.txt→記事本文→サムネイル画像の3ステップで動きます
  • 9つのIPアドレスが並列でフェッチするため、1回のシェアで複数件のアクセスが記録されます
  • GPTBotやOAI-SearchBotとは目的が異なり、AI引用への直接の影響はありません
  • robots.txtで許可しておくことで、Xのリンクカードが正しく表示されます

Twitterbotの大量アクセスをログで見て「AIに読まれている」と思いがちですが、実態はプレビュー生成のための短時間フェッチです。AI引用を狙うならGPTBotやOAI-SearchBotへの対応を優先しましょう。

AIクローラー全体の許可・拒否設定についてはAIクローラーを拒否する前に知っておくべきことも参考にしてください。

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